接着ブリッジは健全歯質の削除を極力抑えたブリッジです。ブリッジでは咬合力によるたわみによる剥離力が歯とブリッジの接着界面に大きく働くため、脱離に対する工夫と接着剤の性能が大きく作用します。通常のブリッジでは歯の削除量が大きく、歯髄への影響が懸念されますが、この方法では歯の削除量が少ないためその影響は非常に少なくなります。インプラント治療に抵抗があり、両隣の歯が神経の残っている歯で、歯をあまり削りたくない方にもおすすめです。
眞坂歯科医院では接着ブリッジの価値を評価し、1980年より導入しております。接着ブリッジは当時よりスーパーボンドC&Bを使って、20年以上問題なく機能している患者様も多くいらっしゃいます。
従来からの欠損部治療としては、隣の歯を削るブリッジや取り外しの入れ歯などがありますが、最近では歯を削ることによるデメリットを軽減するために、インプラントを適応する場合も多くなっています。
しかし、手術に対する抵抗感などからインプラントを選択されない患者様が多いことも事実です。上述した接着剤や技法の進歩とともに、当院では削る量が少ない接着ブリッジを20年以上前より導入し、良好な結果を得ています。
欠損部分の両側の歯を削り土台とし、橋渡しのように連なった被せ物(ブリッジ)をかぶせます。
下の前歯にかかる力は比較的弱いので、隣の歯に人工の歯を接着剤でつける処置で対応でき、歯を全く削らない場合もあります。しかし歯がない本数が増えれば、ブリッジの維持が無理な場合があります。
上の前歯1本欠損です。患者様は歯を削るのが嫌で取りはずしの入れ歯を装着していました。この接着ブリッジは、両隣の歯の裏側の一部だけ削って接着剤で貼り付けたものです。この患者様は治療後18年経過しましたが、脱離することも無く、良好な結果を示しています。