歯根破折とは
治療済の歯の根が割れるトラブルのことを「歯根破折」といいます。
これまで、歯を失う原因のほとんどが、むし歯と歯周病とされていましたが、最近になって歯根破折が原因で抜歯というケースが増えてきています。
これまで歯科界では “歯根破折は抜歯ということが常識” でした。

治療済の歯の根が割れるトラブルのことを「歯根破折」といいます。
これまで、歯を失う原因のほとんどが、むし歯と歯周病とされていましたが、最近になって歯根破折が原因で抜歯というケースが増えてきています。
これまで歯科界では “歯根破折は抜歯ということが常識” でした。
きちんと治療をしてあるはずの歯が、急に痛みだしたり、歯茎が腫れたりした場合は、この 「歯根破折」 がまず疑われます。
歯根破折は、軽度のむし歯治療の場合にみられることではなく、いわゆる 「さし歯」 などの治療を行った歯に多くみられます。
そして、この 「歯根破折」 は、 “治療後、5~15年という長い年月を経てから起きるトラブル” なのです。
治療の必要から、やむをえず、神経(歯髄)をとってしまうと、歯は栄養を失って死んでしまいます。
このような状態の歯を専門的には 「失活歯(しっかつし)」 といい、木に例えると枯れ木のようなもので、“生の木(健康な歯)と比べると割れやすくなってしまう” のです。
さし歯の治療は、歯髄を取り、根の治療を終えたあとに支柱を立てて土台を作り、その上に人工の歯(歯冠)を取り付けることが行われています。
しかし、この支柱に金属が使われていると、噛んだ力が硬い金属から柔らかい象牙質に均等に分散して伝わらないため、特定の部分に力が集中してしまいます。
これが象牙質にひび割れを起こし、歯根破折になっていきます。
一般的に、破折した歯は抜歯の対象となることが多いですが、破折の程度によっては、接着治療による修復が十分可能です。
眞坂歯科医院では、歯根破折した歯の接着治療では、パイオニアとして、多くの実績(1982年~)を持ち、豊富な治験例をもっていますので、あきらめずにご相談くださることをお勧めいたします。
これまでは、「柔らかい象牙質を補強するためには、硬くて丈夫な材料を用いるべき」 という考えが浸透しており、人工的な土台の支柱には、金属が用いられてきました。
「歯根破折」 は、いわゆる 「さし歯」 の支柱に用いる金属と、歯の象牙質の硬さが大きく異なるために、噛んだ力が、硬い金属から柔らかい象牙質に、均等に分散して伝わらず、特定の部分に力が集中して、象牙質がひび割れる現象です。
したがって、歯根破折を防ぐには、そもそも 「金属の支柱を使わない」 ことが最大のポイントということになります。
最近になって、金属の支柱に替わる材料として、グラスファイバー製の支柱が登場し、実用化されました。
グラスファファイバー製の支柱(ポスト)は、 「金属の支柱に匹敵する強度を持ちつつ」 も、 「象牙質と近似した適度な弾性を持っている」 ため、歯質へのダメージを軽減することができ、歯根破折を防ぐことができるのです。
歯根破折の問題解決に、早くから取り組んできた、当院会長の眞坂信夫を中心とした研究グループ 「接着臨床研究会」 が、1 0 年以上にわたって研究開発し、2 0 0 8年に実用化させた治療システムが、i-TFC(in s it uTr eatmen t Fillin g Co r e)システムです。
これは、歯根破折の直接的な原因とされる支柱材料の改良だけでなく、接着治療を基礎にして根の治療から支台築造(人工の歯を支える土台)までを一貫して行える治療システムです。
眞坂歯科医院では、この、i-TFCシステムによる接着治療を行っています。